vol.50【リノベ|インタビュー】毎日テレワークな私の家づくり「パッケージプラン×部分オプション」3LDK→1LDK

vol.50【リノベ|インタビュー】毎日テレワークな私の家づくり「パッケージプラン×部分オプション」3LDK→1LDK
今回ご紹介するAさん邸は、リノベ不動産のパッケージプランを利用して3LDKから1LDKにリノベーションしました。「パッケージプランで叶える家づくり」とはどのように進められたのでしょうか?
Aさんに物件選びの基準や家づくりでこだわられたこと、内装の決め方などについてお伺いしました。

物件探しのベースは「希望の間取りができるかどうか」

家を購入しようと思ったきっかけを教えてください。
 
「以前の住まいで原因不明の騒音があって、どうにもならなくて引っ越しに踏み切りました。そのタイミングで本格的に物件購入について調べ始めることにしたんですね。まずは自分の年収でどれくらい借入れができるのか知りたくて、リノベ不動産さんに話を聞きに行ったのがきっかけです」
 
はじめから中古物件+リノベーションにしようと考えていたのですか?
 
「最初からそうしようと思っていました。叶えたい間取りがあったので、自分の好きなようにできるリノベーションが合うんじゃないかなと思いました」
 
他にもリノベーション会社はご覧になりましたか?
 
「リノベ不動産さんで話を聞いてからは見なかったですね。自分でもネットなどで探していたのですが、見たいと思った家はリノベ不動産さん経由で内見できると言われたので、もうお任せして良いかなと思えて。会社選びに時間をかけるなら物件選びに時間をかけたいなと思ってお願いすることにしました」
 
エリアはどのように決められましたか?
 
「本当は前に住んでいたエリアが良いかと思っていたのですが、そこだけに縛られずに土地勘があるエリアにも広げてみました」
 
物件選びは「なかなかない方法」だったと伺いました。
 
「物件選びの基準は『希望の間取りにできるかどうか』で選びました。家を探す前から今の間取りを考えていたんです。『この間取りができる物件を教えてください』ってお願いして、それが叶いそうな物件を探しました。それと、大きい浴槽が入ることも外せない条件で。物件を決める前に詳細なカンテイ図面をもらって、パイプスペースや崩せない壁の部分を確認しつつ、その図面をもとに自分で間取りを組み直してみてから、実際の物件でもうまくフィットするか、内見の際にはメジャーを持参して細かく確認しました(笑)」
 
最初から間取りを決めていたとはすごいですね。イメージを膨らませるコツはありますか?
 
「妄想かな(笑)。前々から家を見るのが好きで、『こういう家いいなぁ』『リビングは私ならこうするな』って常にイメージしていました」
 
こちらの物件にした決め手は?
 
「フィーリングですね。いくら間取りがよくても、なんとなく自分の中で引っかかるものがあればナシという風に見ていきました。賃貸のときも同じで、外観を見て違うと思ったら内見せずに次に行くタイプで。ここはまず雰囲気が良くて気に入ったんです。決め手になったのは、部屋が南向きということですね。朝は日光を浴びて起きたいので、日当たりがいいのはポイント大でした。周りに住宅や建物があまりないから静かだし、眺望も良くて、気に入りました」

色と素材を決めてから進めた内装

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家づくりでこだわったことを教えてください。
 
「自分で考えた間取りを叶えたかったので、1cm単位で調整しました。仕事はコロナに関係なく在宅ワークなので、仕事をするリビングはとても重要。そこで広いリビングというのがまずあって、キッチンは対面式、あとはWICを造ろうと考えていました」
 
内装はどのように決められましたか? 
 
「いろいろなテイストから気に入ったものを取り入れるとゴチャゴチャになりそうだったので、色と素材を決めて全箇所統一しました。人目につく場所のベースはクリーム色、差し色でネイビー、ポイントで木目。収納やパントリーなど人目についてほしくないところは、あえて暗い色にして目立たないようにしました」
 
参考にしたテイストはありましたか?
 
「これと決めたものはないですが、自分に合う・合わないテイストを精査して、好みの感じを導き出しました。ポップでかわいい感じのテイストは私好みではないけど、ブルックリンテイストになると少し暗すぎる。それなら明るさはありつつ、差し色で締めようと。そうやって自分に合うバランスになるように微調整していきました」
 
今回パッケージプランを利用したとお聞きしました。
 
「基本的にパッケージプランのものから選んで、好みでないものはオプションを付けました。例えば床の無垢材フローリングはパッケージプランから、寝室の引き戸は新たに選んだものです」
 
LDKの梁がロッジのようで素敵です。
 
「これ、実は本物の木じゃなくてクロスを貼っているんです。このクロスもかなりこだわりました。いかにもプリントって感じのツルッとしたクロスは嫌で、触ると本物の木みたいに質感があるものを探しました。天井の中央を走る梁は木目かクリーム色かで結構悩みましたが、メリハリをつけるために木目に。木目だと圧迫感が出ると思って天井と同じクリーム色で考えましたが、それだとのっぺりするかもしれない言われ、最終的に木目にして正解でした」
 
天井と壁はクリーム色、キッチンのアクセントタイルはネイビー、床・キッチンのカウンターテーブル・梁は木目で揃えました。あえて梁の色や質感を変えると一気にオシャレになりますね。物件によって異なりますが、梁さえもアクセントにできるのがリノベーションの魅力。あえて遊んで楽しむ方が増えています。

構造体を活かしたキッチン

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キッチンでこだわった点を教えてください。
 
「キッチンからもテレビを見たかったので、対面式にしました。本当はカウンターテーブル側にシンクを置きたかったのですが、そっちにすると配管のために床に傾斜をつけないといけなくて。ここはもともと洗面室に段差がある物件で、そこの段差をなくしたかったので床上げをしているのですが、さらにキッチンが高くなると天井高が低くなってしまうので、この位置にしました」
 
キッチンの横にパントリーも造られたんですね。
 
「キッチンの位置を決めた後にスペースが余ったので、そこをパントリーにしました。ここは空間だけ残してもらって、棚板はDIYでつけました。ここも収納部分なので、暗い色味にしています」
 
カウンターテーブルの横にある壁はあえて造ったのですか?
 
「もとからあるコンクリート壁で、構造上壊せなかったんです。なので、これを活かしてキッチンのレイアウトを考えました」
 
物件によっては壊せない構造体があります。そういった場合は当初の予定から図面が変わる場合がありますが、Aさん宅のキッチンはこの壁を活かして食器棚と冷蔵庫を置くスペースに。リビングから隠れるので生活感を感じさせないですね。
 
カウンターテーブルの天板は一枚板ですか?
 
「板をつないで作ってもらいました。本当は一枚板がよかったけど、それだと30万円くらいすると言われて。コストダウンとして板を組み合わせて作る方法を提案してもらいました。天板の厚みも自分で考えられたので良かったです」
 
存在感抜群のカウンターテーブルとネイビーのタイルでオシャレに仕上がりました。カウンターの側面は壁のタイルと合わせてタイル柄のクロスに。部分的に合わせると、それだけでオシャレな雰囲気になりますね。

眠りを促すネイビーの寝室

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寝室はネイビーの面積を増やして落ち着いた雰囲気に。ネイビーなどの青系の色はリラックス効果・睡眠の誘引効果があります。ダウンライトの柔らかい光で心地よく入眠できそうですね。

寝室の吊り戸は、オシャレ建材を取り扱う「HAGS」で購入し、塗装をオーダー。リビングから見るとキッチンのタイルと色をリンクしていてアクセントになっています。リビングとの壁には室内窓を設置。こちらも色を揃えています。
 
室内窓を取り付けた理由は?
 
「空気の通りを良くしたくて付けました。これは施主支給です。なかなか好みのものがなかったので、自分で探して取り付けてもらいました」
 
室内窓は空間に軽やかさを与えます。デザイン性はもちろん、隣の部屋の明かりを取り込んだり風通しを良くしたりと機能面でも◎。空間に開放感を出したいときにオススメのアイテムです。

行き来しやすいゆとりあるWIC

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WICのこだわりを教えてください。
 
「寝室からすぐに行けるようにしたかったのでドアは付けず、寝室内に壁を立てて半個室のようにしました。リビングのドアを開けると見えてしまうので、全部丸見えにならないようにL字の壁を造りました」
 
サイドはオープンラック、正面はハンガーラックと分けました。自分で購入したオープンラックに合わせ、枕棚の取り付け位置や奥行のサイズを決めました。こうすれば洋服に合わせた収納が可能です。ハンガーラックは下のスペースが空くので、チェストを置いてさらに収納できますね。これだけ広いと移動しやすく、何がどこにあるか一目瞭然です。
 
 

収納を切り分けたゆったり玄関

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靴収納は土間との間に壁を立ててWICのような造りに。ドアがないので閉塞感がありません。このように収納と土間を切り分けると整理整頓がしやすく、ゆったりした印象になります。靴収納は近年リノベーションで人気のトールタイプ&オープン収納。床・壁・天井はあえて暗めの色にして目立たないようにしつつ、シックな雰囲気に仕上げました。ずらっと並んだ靴を見ると、毎日の靴選びが楽しくなりそうです。
 

徹底して色と素材を統一した水回り

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洗面室と浴室はどのように変えましたか?
 

「洗面室も色は引き続きクリーム色をベースに、洗面台に木目を取り入れました。洗面台の鏡は施主支給です。パッケージプランにあったんですけど、私の好みではなくて。浴室は絶対条件だった大きい浴槽に。ショールームを回ってベストだと思うサイズを探しました」
 
こだわりのあるアイテムを使いたい場合に施主支給という方法があります。注意したいのは、設置について可能なものとできないものがあったり、保証についても異なることなどです。業者にもそういった説明をしっかりしてもらうことと、納得したうえで使うなど慎重に選びたいところ。
心を込めて選んだアイテムであれば、空間に対する愛情もより湧いてくるというもの。お気に入りのものがあれば、施主支給可能かどうか、きっちり確認してみましょう。
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トイレもクリーム色をベースに差し色にネイビーを取り入れました。同じ色で全箇所統一すると、クロスや塗装を決めやすいですね。

リノベーションで困ったこと?

今回のリノベーションで苦労したことや困ったことはありましたか?
 

「どこにどの家具を置くかを考えていたので、幅や奥行きを1cm単位で調整したのが大変でした。特に大変だったのはキッチン。壊せない壁の内側に食器棚を置こうとしたら、奥行き32cmの食器棚でないとダメで。それがちゃんと収まるように、最後まで微調整しもらいました。
 
ハラハラしたのはトイレの扉です。隣が洗面室であまりスペースがないから絶対に開き戸は嫌で引き戸にしようとしたんですが、扉の枠組みが引き戸に対応できないと判明。そこで開き戸ほどスペースをとらない折戸にしました。そうしたら今度は、折戸だとトイレの壁に引っかかる可能性が浮上して。着工してから調整しないといけない状況でした。最終的には無事に収まって引っかかりもないでの良かったです」
 

これからリノベーションをされる方へメッセージ

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最後に、Aさんからリノベーションを検討されている方へメッセージをいただきました。
 
「私の場合、できる限り最初から間取りや寸法を自分で決めました。そのほうが建築後に『ああすれば良かった』と思っても、自分で決めたことだから諦めがつくかなと思ったんです。長く住む家なので、全て人任せずにしないで自分で調べて進めると納得する家づくりができると思います。自分の希望のイメージややりたいことを明確にするのもすごく大事。もしやりたい画像がなければ、絵に描いてみるのもいいと思います。私自身、こうしたいと思うものを絵に落とし込んでデザイナーさんに伝えました。家づくりは大変なこともあるけど、それ以上に楽しくて仕事そっちのけでした(笑)これからリノベーションをされる方には家づくりを楽しんでほしいですね」

まとめ

今回のリノベーションのポイントを見ていきましょう。
 
1、物件探しの基準は希望の実現可否
 
Aさんの物件選びの軸は間取りでした。このように完成後のイメージが明確だと物件選びもスムーズになります。そのためには希望のイメージや絶対にやりたいことをはっきりさせることが必須です。画像検索やSNS、雑誌などを見てイメージを膨らませるのが家づくりでは欠かせません。Aさんのように、なかなか見つからないときは絵を描いて伝えるのも手ですね。
 
2、テーマカラーと素材を決めて全箇所統一
 
内装はテイストから決める方が多いですが、もし迷ってしまった場合は最初に色と素材を決めるとスムーズに進みます。また、全箇所統一すれば悩むこともなし。色や素材に基づいた建材選びは手間が省けます。
 
3、梁をアクセントにして一味違うオシャレな空間に
 
マンションリノベでネックになりやすい梁。しかし、Aさんのようにクロスを施してあえて目立たせると空間にメリハリが出ます。梁はやり方次第で空間全体を引き立てるスパイス的存在に。懸念要素を空間を彩る要素に逆転できるのがリノベーションの魅力です。
 
4、構造体を活かしたレイアウト
 
キッチンは壊せない壁を活かしてレイアウトを考えました。Aさん邸のように、物件によっては取り壊せない構造体があります。内見時に担当者と同行するとある程度はわかりますが、着工してからでないとわからない場合もあります。そういったことも想定内でいると、途中からの変更にも慌てずに済むと思います。
 
5、施主支給やオーダーでコストダウン
 
好きなアイテムを取り入れたいときや予算オーバーしたときにオススメなのが施主支給やオーダーです。Aさんは室内窓と洗面台の鏡を施主支給し、キッチンのカウンターテーブルはオーダーによってコストダウンできました。オーダーというと高いイメージがありますが、今回のようにコストダウンをする手段としても活用できます。
 
6、パッケージプランで選ぶ時間を短縮
 
一から全て考えるのが億劫な方は、パッケージプランが◎。時間と手間を省けられるし、リノベーションのトレンドを掴んだ建材を揃えています。気に入るものがなければオプションで変えることも可能。なかなか選べない方や手間を省きたい方は利用してみてくださいね。
 
これらの6つのポイントで理想の住まいを実現されました。Aさんも話していましたが、家づくりは楽しいもの。もちろん手間もありますが、理想が実現へと向かう過程はワクワクする時間です。今回の事例を参考に、リノベーションで家づくりを楽しんでくださいね。

施工事例